石狩湾耳鼻科
白樺花粉症
白樺花粉症の季節

 雪の季節が終わり北海道の4月は明るい陽射に包まれます。樹々は次々に芽吹き、桜前線も北上中です。しかしながらこの時期は同時に花粉症の始まりの時でもあります。
 北海道以外の地域ではスギ花粉症が最も代表的ですが、スギは北海道においては函館など道南には自生のものがありますが、札幌をはじめ他の地域ではこの花粉症はありません。かわりに北海道の春の花粉症といえば白樺です。この花粉症は1980年代後半より急激に増加し、現在は北海道の花粉症の代表的なものとなっております。ゴールデンウイークを中心にして、およそ4月下旬から花粉が飛び始め、6月の上旬くらいまで続きます。
 毎年この時期にくしゃみ、みずっぱな、鼻づまりの症状が現れる方はこの花粉症であることを疑ったほうがよいと思います。
 花粉症の検査はどこの耳鼻科でも行ってもらえます。
一般的には鼻水の中にアレルギー特有の好酸球が出現しているかどうかをみるための鼻汁好酸球検査を行い、更に原因花粉の検索のために皮膚検査あるいはアレルギー抗体の有無をみる血液検査行います。これらによって簡単に診断できます。
 花粉症の治療には内服薬、点鼻薬が使われます。目のかゆみがある場合は点眼薬も使用します。内服薬に関してはこの数年で非常にたくさんの種類の薬が選択できるようになっております。それぞれに特徴があり、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤につきものの眠気の副作用が少ないもの、鼻詰まりに対して特に効果の高いものなどあります。卑近な話になりますが、値段も高いものと安いもので10倍くらいの差があります。処方してもらう際に患者さんは自分が一番困っている症状、その程度を話し、どのような薬が希望かをお医者さんに伝えるとよいと思います。
 この白樺花粉症にはスギ花粉症とは少し異なる特徴があります。果物アレルギーを同時に起こす割合が非常に高いのです。白樺アレルギーの患者さんはリンゴ、サクランボなどを食べると口の中が痒くなり、時には呼吸困難も出現することがあり注意が必要です。また花粉飛散の後半、5月の中旬くらいから咳の症状が強くなる患者さんも見られます。専門的には気導の過敏性が高まるためであり、花粉喘息と言ってよいものと思っております。
 花粉症の症状の程度は患者さん個々に異なります。軽い症状の方から仕事が手につかない程度の方までさまざまです。症状の強い方はあまり症状が重症化しないうちに、初期の段階で薬を使うことが重要です。症状がひどくなってからでは薬の効果がよくないためです。場合によっては症状が出る前から薬を使用する「季節前投与」も推奨されております。
 花粉症の治療は決して難しいものではありません。原因の花粉を知って適切な対処をすれば容易にコントロールすることができます。いつも花粉症で苦しめられているこの季節を楽しく満喫するためにもこの病気を正しく把握して対処することが必要です。

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